超売り手市場で採用難の時代、企業は
採用に関してあらゆる手を駆使して
取り組む必要がある。
そのためには「応募がない」ことには
始まらないので、この連載では求人に
応募がない時の対処法について具体的に
考えていく。
第一回のテーマは
「ミッションファースト」である。
どんな仕事をするのかわからない
求人票は、それを見る求職者が
「入社したらどんな仕事をするのか」
明確に理解できるものでなければ
ならない。
当然のことだ。
そんなこと言われなくたって
わかっている。
わかるように書いている。
そう思われるだろうが、ほとんどの
求人票は「どんな仕事をするのか」が、
明確に理解できるようになっていない。
わかるのは、せいぜいのところが、
営業とか事務とかの「職種」に過ぎない。
良くても、営業なら「扱う商品」が、
事務なら総務か経理かの「所属部署」が
わかるぐらいのものである。
詳しい仕事内容は面接で話す。
面接でないと伝えられない。
だから求人票ではそこまで必要ない。
もしそう考えているとしたら、そんな
無駄足になるかもしれない面接に、今の
求職者は足を運ばない。求人はほかにも
たくさんあるし、引く手あまたなのである。
仕事には達成するべきミッションがある。
そして、求人票には「入社する人に求める
成果」としてミッションを明確に提示する
ことが重要である。
給与・待遇に先立つ
求人票をさっと一瞥しただけで、求職者が
「達成するべきミッション」を即座に理解
できなければ、読まれることもなくスルー
されるのが現実だ。
求職者が仕事に求めるものは様々だ。
変化が少なく、定型的な業務を日々
こなす仕事を求める人もいるし、
新しい顧客や新規事業を困難があり
ながらも進めていくことを求める
人もいる。ミッションとは、このような
「仕事に対して求める成果」である。
「年収一千万以上」
「残業なし、週休二日」
給与や待遇が魅力的な求人もあるが、
この事実は変わらない。数字やコピーは
目に飛び込んできて、興味は引くだろう。
だがそれも「ミッション」が理解
できてこそのことである。
高い給与や厚い待遇をうたう数字や
表現も、どんな仕事なのかもわからない
のでは不安になるだけで、むしろ逆効果
である。
求人を作る際に重要なのは、求職者は
いくら給与や待遇が良くても
「意に沿わない」仕事には応募することは
ない、ということである。