超売り手市場で採用難の時代、企業は
採用に関してあらゆる手を駆使して
取り組む必要がある。
そのためには「応募がない」ことには
始まらないので、この連載では求人に
応募がない時の対処法について具体的に
考えていく。
第四回のテーマは
「自社WEBサイトを見直す」である。
求人の内容は悪くない
求人を見た求職者は、間違いなく、
その企業のWEBサイトをチェックする。
そこで「何も書いてない」ことが
応募を見送る原因となるケースが、
かなりの数に上るのではないだろうか。
それはなにかというと
「自社にとって不利になる情報」
である。
現役社員の紹介とその「声」。
他にはない強み。技術力の高さ。
業界内での位置。将来の見通し。
これらに関する情報を求人で見た
求職者が企業ウェブサイトに求める
のは、求人にはなかった情報、
つまり「企業の弱点に関する情報」
である。
デザインが「こなれて」おらず、
写真やレイアウトも素人の手作り感が
満載であろうと、そんなことはどうでも
いい。WEBサイトの「見た目」を取り繕う
ことは、以前に比べれば格段にやりやすく
なったからである。
無料でプロ並みのテンプレートを使える
サービスも数多くあるし、ペライチや
WordPressなどのサービスを使えば
WEB政策の知識などなくても、簡単に
WEBサイトを立ち上げることができる。
フリーランスに頼んでも、クオリティの
高いサイトを短期間で安く作ってもらう
こともできるだろう。
頭隠して尻隠さず
どんな企業にも、働く人にとっては
不満の種になることを抱えている
ものである。企業文化にせよ
働きやすさや環境にせよ、非の
打ちどころのない企業などない。
にも拘わらず、求人やWEBサイトに
そのことが書かれていないのはおかしい。
確かめるには面接に出向くよりほかない
のは、いかにも非効率ではないか?
いずれ、面接や入社条件の交渉の
時には話さなければならない
「不利になる情報」を隠しておく
必要がどこにあるだろうか。
むしろ、面接の場で顔を合わせる
前に不利な情報を提供しておけば、
それに納得した人だけが面接に来る
ことになる。志望度の高い人だけを
面接できることになり、効率がいい。
加えて、あとになって内定辞退をしたり、
入社後に「こんなこと聞いてない」と
ミスマッチが起こって早期退職につなが
ることもなくなるだろう。
不利な情報を公開しておくことの
メリットは大きい。