働き方改革を台無しにする人事部の悪行 Vol.3「退職者インタビュー」


働き方改革を推し進めるために

人事部が果たす役割は大きい。

働き方改革を生かすも殺すも

人事部次第であるとさえ、

言っていいでしょう。

 

なぜなら、会社が決定した「方針」を

実際に運営していくための方法を

考えるのは人事部だからです。

 

この連載では、働き方改革の実現に

貢献できる人事とはどのようなものか、

そして、それとは逆に台無しにする

人事部とはどのようなものか、検証

したいと思います。

 

第三回のテーマは

「退職者インタビュー」

です。

 

得難い情報

 

企業にとって、そこで働く従業員が

「何を考え、何を思って働いているか」

は重要な情報です。この情報をいち早く

キャッチし、必要な行動をとることが

人事部の重要な仕事です。そのための

有効な方法が退職者インタビューです。

 

ここ30年、新卒入社者の3年以内の

離職率は30%超と高止まりし、

副業だフリーランスだと組織に頼らない

働き方を選択する人が増え、企業は

かつてない人材難、空前の人手不足に

苦しんでいる。

 

その原因の一つは、退職者の声に耳を傾けず

「辞めるやつが悪い」

「辞めるのは我慢が足りないからだ」

「辞める人が出たらまた採用すればいい」

などと、決めつけと開き直りを繰り返し、

何もしようとしなかった企業側の態度

ではないでしょうか。

 

離職率が高止まりしているということは、

転職市場には一定数の求職者がいると

いうことでもあります。それがゆえに、

いくら採用難の時代とはいえ、しっかり

採用できている企業があるのです。

 

その理由は、働く人の気持ちに寄り添い、

思いに応えるべく変化を受け入れ、歩み

寄っているからです。

 

しかし、従業員は容易には本音を語らない。

在職中にそれを語ることは、従業員にとって

危険すぎる行為です。下手に提案や批判を

すれば、どんな不当な扱いをされるか

わからないからです。

 

率直に質問する

 

だからこその退職者インタビューです。

すでに退職することが決まっている人は、

不当な扱いを受けるかもしれないという

不安はありません。胸襟を開いて接すれば、

ざっくばらんに、有体に本音を話して

くれるはずです。

 

そこから得られる情報は、まさに

「良薬は口に苦し」であり、企業側に

とって耳の痛いことかもしれません。

従業員のことを考え、報いるために心を

砕いていたとしても、従業員には全く

伝わっていないということが発覚する

こともあります。

 

しかし、その情報をいかし、従業員に

とって働きやすい、働き甲斐のある

企業に生まれ変わるには通らなければ

ならない道です。「選ばれる企業」に

なるための道です。

 

退職者にははっきりと質問しましょう。

 

「もしこの点がなかったら、退職という

選択はしなかっただろうな、という

のはどんな点ですか?」

 

と。