働き方改革を台無しにする人事部の悪行 Vol.7「問いを発しない」


働き方改革を推し進めるために

人事部が果たす役割は大きい。

働き方改革を生かすも殺すも

人事部次第であるとさえ、

言っていいでしょう。

 

なぜなら、会社が決定した「方針」を

実際に運営していくための方法を

考えるのは人事部だからです。

 

この連載では、働き方改革の実現に

貢献できる人事とはどのようなものか、

そして、それとは逆に台無しにする

人事部とはどのようなものか、検証

したいと思います。

 

第七回のテーマは

「問いを発しない」

です。

 

緒についたばかり

 

働き方改革として法制化されたもののうち、

2019年4月からすべての事業所に適用されて

いるのは有給取得義務化など一部だけです。

それ以外の「残業時間の上限規制」などが

すでに適用されているのは大企業だけです。

 

働き方改革への企業の対応はまだ始まった

ばかりです。そしてこれからも、働く人が

より良い「働きやすい環境」を求める動きは

続きます。おそらく、終わりはありません。

 

そのような時代に、人事部は、常に

「社員のためになる働きやすい環境とは?」

という問いを発して、答えを模索していく

必要に迫られています。それは、法律に

なる前に対応すべきであるということを

意味します。そうでなければ、存在意義が

なくなるでしょう。

 

率直に言って、働き方改革とは

「企業の怠慢」への痛烈な一撃です。

 

どういうことかというと、働く人のためを

思うのであれば、企業が「最低限これだけは」

対応しておくべきだったのに何もせず、そして

これからもしないだろうことに対し、法律で

強制しようという動きが働き方改革です。

そして、「最低限これだけは」対応しておく

べきことそれぞれに、制度として名前がついた。

 

しかし、まだ世の中にある企業の99%以上を

占める中小企業は、十分に働き方改革に

対応できていなくても問題ないという

「お墨付き」をもらっている状態です。

来年には適用されるのですが動きも遅い。

 

人事部が発すべき「問い」

 

働き方改革が法律になってしまったいま、

それに対応することは人事部の最低限の

仕事にすぎません。人事部の役割は、

社員のことを考え法律になっていない

ことを実行することです。

 

そのために人事部の発すべき問いは、

「まだ顕在化していないが、社員の

ために人事部がやるべきことは何か」

です。

 

問いを発しない限り、答えが見つかる

はずはありません。そして、これをやり

続けない限り、人事部はあってもなくても

どちらでもいい部署でしかないでしょう。