企業が採用すべき人、採用してはいけない人 Vol.13「お金で動かないか」


「人材こそが最大の財産である」

企業がどんな人材を採用し、

どんな人材を採用しないのか。

その自由は各企業にありますが、

この点は共通するでしょう。

 

この考え方に立てば、ある程度までは

「採用すべき人」そして

「採用してはいけない人」

を定義することができる。この連載は

それをテーマとしています。

 

第13回のテーマは

「お金で動かないか」

です。

 

お金で採った人はお金で奪われる

 

もらえるお金が多いか少ないかで

働く会社を決めるような人を採用

するべきではありません。同様に、

採用する側も、高給を打ち出して

人を採用しようとするべきでは

ありません。

 

同じ仕事をしているのに、正社員か

そうでないかで金額に大きな違いがある。

契約社員・派遣社員というだけで不利な

状況にある。それを打開したい。

 

仕事内容ではなく雇用契約の違いによって

給与金額に違いがあるような場合は、

2020年から施行される「同一労働同一賃金」

によって制限されることになります。

仕事内容に対して正当な報酬が支払われて

いないという状況は改善されるべきなのは

言うまでもないからです。

 

そういう特別な事情にあるのでもない限り、

給与の多い少ないで仕事を決めるのは、

近視眼的で浅ましい行為だと言えます。

そういう人は、もっといい条件を提示

されたら、とっとと他社に移っていって

しまうことでしょう。

 

残業代が減ったから

 

近年は、実質的に給料が減ってしまう

事態になっている人も多いようです。

働き方改革で残業時間が減ったことは

「残業代が減った」ということでも

あるからです。

 

残業代を当て込んで生活を組み立て、

家のローンや子供の教育費のやりくりを

考えている人にとっては打撃です。

その分を埋め合わせるために給料の

いい会社に転職しようとする動きも

あることでしょう。

 

これはこれで深刻な問題ではあるの

ですが、採用する側としては、お金に

釣られて働く会社を決める人であると

いうことに変わりはありません。

 

残業代はきっちりと支払う、休みも

しっかり取ってもらうし、有給も

取りたい時に取ってもらえる。

働き方改革は、これら法律で明記

されている「当たり前のこと」を

より厳格に、企業に課すためのもの。

企業も真剣に意識改革をしていく

必要があります。

 

それは同時に、働く側に対しても

意識改革を迫るものでもあります。

今までのような「時間をお金に換える」

という発想は、改めていく必要がある

ということです。その最たるものが

残業代なのです。

 

残業時間の上限が規制され、有給は

最低でも5日間は取得させなければ

ならない。その分、生産性を上げ、

働く時間を少なく済ませ、仕事以外の

余暇をより楽しんでもらう。

QOLつまり「生活の質の向上」に

浴してもらう。これが働き方改革の

狙いです。

 

この流れは変わりません。給与の金額

ではなく、働き方や生き方の質を

考えるべきときに来ている。

そういう認識をもつことなく、目先の

お金にしか目が行かない人は、採用

する側にとっては「招かれざる客」。

採用してはいけません。