「人生100年時代」
この言葉を聞いて、どのようなことを
連想するでしょうか?
お金、就転職、教育、結婚、出産・・・
いろいろなことが、人生が長くなるに
伴って根底から変わっていくことでしょう。
人材採用も大きく変わっていきます。
人生が長くなり、「働くこと」に対して
認識や価値観が変化する人材と、どう
向き合っていくのか。その問題が会社に
重くのしかかっています。
そんな時代と働く人のニーズをとらえ、
「採用力が高い」会社となるために何が
必要かを考えていく連載です。
第4回のテーマは
「副業を受け入れる」
です。
雇用ではない採用
正社員、契約社員、派遣社員など、
誰かに専属して「雇用される」人を
採用するという発想から抜け出す
ことが、採用力の向上に資するのでは
ないでしょうか。
そのためには、副業をしている人を
戦力として受け入れ、収入を得る
1つの手段としてあなたの会社で働く
人を活用できる体制を整えることが
重要になります。
もはや、一枚の給与明細だけでは
足りず、満足できない人が増えている。
それは金額だけの問題ではありません。
多様な生き方、働き方を望み、それを
叶えてくれる会社、職場を求めている
ということです。
1つの会社に奉職し、生活のすべてを
注ぎ込み、依存する。そういう生き方を
望まない。そういう時代であり、この
流れは止められないという認識を持つ。
そうでなくては採用することはできなく
なるでしょう。
必要は法律を超える
しかし現状では、副業する人を
戦力として受け入れるどころか、
社員に対しても副業を禁止する
企業がまだまだ多い。その理由は
・社員の労務管理ができないので
働きすぎになるかもしれない
・競業禁止に反するかもしれない
・重要情報が漏洩するかもしれない
私に言わせれば、すべて言い訳に
過ぎません。理由は一つ。
「やろうとするとなにかと面倒くさい。
それなら禁止しておけばいい」
ということです。
たとえば、現状の法律では、複数の
企業で働く人の労働時間は通算しな
ければなりません。それを複数企業の
どこが管理するのか、通算した場合に
残業時間が発生した場合の残業代問題
など、いろいろと面倒です。
しかし、面倒だからといって時代の流れに
背いて、変わらないことを選択していては、
淘汰されるだけです。気が付いた時には
途方もなく置いてけぼりをくらい、
取り返しがつかなくなるでしょう。
副業をする人を受け入れるかどうかを
考えている時期は過ぎました。
受け入れるという決定をし、そのために
どうすべきかを考えるときに来ています。
副業を認めている、受け入れていることが
採用力向上の前提にさえなっているのです。