人材採用をするのに特別な努力は
必要ありません。当たり前のことを
当たり前のようにするだけで十分です。
しかし、世の常として当たり前のことほど
実行が難しいもの。それが人材採用できる
会社とできない会社の分かれ道になります。
この連載では、人材採用ができないと嘆く
会社が口にしがちなセリフを挙げ、それが
「当たり前のこと」に反する、ダメなこと
である理由について書いていきます。
第4回のテーマは
「今は人は必要ない」
です。
最低3カ月はかかる
社員が退職したり病気やケガをしたり
することは、ある日突然にやってきます。
そうして人を採用する必要に迫られた
場合、何の準備もしておらず急に
採用活動を始めても、入社するまでには
最低3カ月くらいかかります。
募集開始から応募までにひと月、
採用選考にひと月、採用が決まって
入社までの準備にひと月かかる
ことが多いからです。しかも、
これは極めてスムーズにことが
運んだ場合のこと。
現実には、昨今の人手不足のご時世。
絵に描いた餅だと考えておくべきです。
応募が集まらなかったり、内定を辞退
されたりなど一筋縄ではいかないのは
火を見るよりも明らかです。
今は人は必要ないからと、採用活動に
まったく手をつけていないことの
リスクは非常に大きいのです。
では、普段からどのようにしておく
べきなのでしょうか。それは、
優秀な人材を日々の仕事の中で
見出しておき、親交を深めて
「採用候補者リスト」を胸の内に
忍ばせておくことです。
独自の候補者リスト
今は人は必要ないと高を括って
なにもせず、いざ必要になってから
動き出し、求人を出して公募する
のでは遅すぎるし、思うように
進まないことも多い。
そうではなく、優秀な人がいたら
今は必要なくても採用候補者として
見ておく。その人物との連絡を
絶やすことなく、
「今はあなたも動く気はないかも
しれないが、もし気が変わったら
いつでも話をしにいらっしゃい」
そういう「渡り」をつけておく。
そのような独自の採用候補者
リスト作りという、表立っては
動いていないが、水面下では
活発な動きであるところの
「サブマリン採用活動」を常に
しておくことが重要です。