人材採用をするのに特別な努力は
必要ありません。当たり前のことを
当たり前のようにするだけで十分です。
しかし、世の常として当たり前のことほど
実行が難しいもの。それが人材採用できる
会社とできない会社の分かれ道になります。
この連載では、人材採用ができないと嘆く
会社が口にしがちなセリフを挙げ、それが
「当たり前のこと」に反する、ダメなこと
である理由について書いていきます。
第8回のテーマは
「元気がある人が欲しい」
です。
不必要な条件
アントニオ猪木さんの決め台詞
「元気があれば何でもできる」
は、ある意味真実だと思います。
プロレスラーという職業の方が
おっしゃっていることなので、
体育会系の、マッチョな思想から
くる発想のようにも感じる方が
いるかもしれません。
しかし、企業経営上、社員の健康を
守るということが重要になってきて
いるのは間違いありません。
働き方改革もその一つです。
「健康経営」「禁煙対策」を持ち出す
までもなく、社員が健康で働くことが
できてる環境があってこそ、業績も
あがるというものです。
不健康な社員がいれば、休んだり
早退することも多くなります。
仕事が十分にできず、上司や同僚の
負担が増えます。仕事上の実害だけ
ではなく、モチベーションにも影響
することでしょう。
しかし、これらの社員が健康で
元気があることと、
「元気があること」を採用条件に
することとは、同じようで全く
異なることではないでしょうか。
元気がなくなる職場
なぜなら、そのような条件が持ち
だされるということは、社内に
元気な人があまりいないから
ではないでしょうか。
激務であり、元気な人でないと
務まらない職場だという自覚も
あるのでしょう。
元気だった社員が元気でなくなる
ような環境がある。その状態を
ほったらかしにして手を付けないで
いるとしたら、それは深刻な問題です。
職場に元気な人がいなくなって
しまうので、外から元気な人を
採用して取り繕おうとしている。
対症療法であり、根本的な問題に
取り組まず先送りをしている。
そんな環境のままでは、採用は
できません。
根本治療をして、働く人の元気を
奪う原因をもとから絶たなければ
なりません。今は口コミの時代です。
社内事情といえども、隠すことは
不可能です。