長い目で見る人材採用 Vol.3「できるだけ会わない」


「人手不足倒産」という言葉を

見る機会が多くなりました。

そこまででなくても、人が足りない

ために受注を断っている企業の話も

よく耳にします。

 

人材採用は、火急を要することで

あったとしても、拙速に動くことは

慎まなければなりません。

「急ぎつつ待つ」ことが重要です。

 

この連載では、そのような

「急ぎつつ待つ」ために何をする

べきなのかについて書いていきます。

 

第3回のテーマは

「できるだけ会わない」

です。

 

採用活動のモチベーション

 

採用活動をやっていくうえで

無視してはいけないのが

「採用に対するモチベーション」

です。採用担当者だけでなく、

社員全員が採用活動に前向きに

取り組むことができる環境を

保つことが必要です。

 

そのために特に重要なのが

「採用するに値しないレベルの

人とは会わない。むやみに面接に

人を呼ぶようなことはしない」

ということです。

 

なぜなら、そんな人と会うために

時間を使うことの徒労感、そして

「こんな人と一緒に働くことに

なるかもしれない職場に自分は

いるのか」という現実を突きつけ

られ「やりきれなさ」を感じる

ことになるからです。

 

面接をしなければ採用に至ることは

あり得ない。だから、採用できるか

あやしいレベルの人でも、とりあえず

面接はしてみる。

 

そのような「仕事熱心さ」が、逆に

採用に関するモチベーションをさげ、

採用に熱心になれない社員を増やし、

ますます採用できにくくしています。

 

採用するに値しない人は、何人面接に

呼ぼうとも採用などできはしない。

そのことをしっかりと認識することが、

長い目で見た場合には採用につながる

のだということを忘れないでほしい。

 

採用活動は企業が存続して行く限り、

ほぼ半永久的に続けて行かなければ

いけないものです。そこでいったん

あきらめムードが漂ったりすれば、

取り返しがつきません。

 

自社のレベル

 

応募してくる人がどんな人かは、

「自社がどのように見られているか」

ということを如実に表します。

平たく言えば「自社のレベル」を

否応なしに目にすることです。

 

そこで、あまりにもひどい人、

採用するに値しないレベルの人

ばかりだと、採用担当者は

もちろんのこと、そのほかの

社員にも悪影響があります。

 

採用面接に来た候補者のことを

社員はよく見ているものです。

自分の隣の席に座り、一緒に

働くことになるかもしれない

人です。興味がないわけが

ありません。

 

そこに、ひどいレベルの人を

面接に呼び、社員の目に触れさせる

ようなことはしてはいけません。

百害あって一利なしです。

 

 


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