採用担当者が所属する組織に対して
できる貢献とは何でしょうか?
営利組織である限り、売り上げをあげ
利益を出すことが求められます。
しかし、採用担当者は売り上げを
あげることもなく、かといって
コスト削減ができる機会も少ない。
この点を踏まえて、採用担当者が
組織にできる貢献とは何か?
この問いに真摯に向き合うために、
日々の業務をこなす中で
「忘れがちなこと」について
書いていきます。
第2回のテーマは
「退職理由の取り扱い」
です。
ネチネチ
採用面接に人事部門からも
面接官が同席しますが、
あくまでメインは採用部署の
マネージャーです。
なのであまり口出しはしたく
ないのですが、横から見ていて
「もうやめて~」といいたくなる
場面がたくさんあるものです。
その最たるものは、初めから
「退職するのは求職者のほうに
問題があるからだ」と決めて
かかっている人です。
そういう人は、書類選考の段階でも
「転職は何回まで」「少なくとも
3年は勤務してないと」などの
注文を付けてくる場合が多い。
その条件をクリアしていない人は
面接さえしようとしません。
面接では、求職者の経験やスキル
そっちのけで、執拗に退職理由に
ついて質問します。そればかり
でなく、その答えに対しても
「そうは言うけど他に選択の余地
はなかったの?」
「そんなことはどこの会社でも
あることですよ」
「ウチに来て同じことが
起こったらまた辞めるの?」
などなど、ネチネチと責め立て、
揚げ足を取り、嫌味の一つも
言わないといられない。
デリケートな問題
退職することに関して、求職者に
問題がないとは言いません。
しかし、多かれ少なかれ会社や
職場環境にも問題はあるものです。
当事者でないとわからない事情が
あるものですし、さらに言えば、
言えることと言えないことがある
場合も多い。そういう苦しい胸の内を
察してあげることも必要です。
退職理由に関して質問するという
ことは、それくらいデリケートな
ものを含んでいるということを理解
しておいてもらわないと、面接官を
してもらうことに非常に不安が募ります。
退職したくて退職している人は
あまりいません。ほとんどの場合、
何らかの事情で「余儀なくされて」
退職に至っているということを
前提にして考えてほしい。
これから仲間になるかもしれない
人を疑うのではなく、理解しようと
することを前提にして面接をして
欲しいものです、