この連載では、採用面接でよく起こる
不思議な現象を「七不思議」と名づけ、
検証していきます。
第4回は
「強みと弱みをなぜ
セットで質問する?」
です。
「あなたの強みは何ですか?」
採用面接でよくされる質問です。
そして、次にされる質問も決まっています。
「では、あなたの弱みは何ですか?」
弱みについて質問する意図は?
人には強みもあれば弱みのあるのは
当然ですが、組織が必要とするのは
その人の「強み」です。
経理職を募集しているなら、
簿記の知識を持ち、数字に強く、
資金管理に長けていればいいわけで、
商品を売る営業力がまったくない
としても何も問題はない。
「強み」が、あなたの会社にとって
今、どうしても必要なものなら、
他にどんな弱みがあったとしても
構わないのではないでしょうか?
片方だけ質問するのはバランスを欠いて
フェアじゃないという理由だけなら
弱みに関して質問する必要はありません。
私が愛読している
ピーター・ドラッカー著「マネジメント」
の一節にはこうあります。
「弱みがないことを評価してはならない。
そのようなことでは意欲を失わせ、
士気を損なう。
人は、優れているほど多くの間違いをおかす。
優れているほど新しいことを試みる」
採用面接も同じです。
弱みによって評価してはなりません。
強みによって評価してください。