この連載では、採用面接でよく起こる
不思議な現象を「七不思議」と名づけ、
検証していきます。
第5回は
「なぜ面接中に抗議しない?」
です。
面接官をしていて実に多くの
経験をしてきましたが、一度も
経験がないことがあります。
それは、
「面接中に直接、候補者から
抗議・クレームを言われること」
です。
「今の質問はおかしい!」
「なんだその態度は!」
などのような抗議を受ける面接を
すること自体が問題であり、そんな
ことにならないようにすべきである
という問題は別の機会に譲るとして。
問題は、100%の確率で、
候補者からのクレームは
面接が終わった後に来る
ということ。
候補者と面接官は対等
面接の最中に怒りや不満を
感じていたのなら、その場で
言って欲しかったと思います。
あとから言ってくるのはフェア
じゃない。
その抗議が正当なものであり、
面接官に落ち度があるならば、
ひとかどの面接官なら
素直に認めます。
そのことをもって候補者が不利になり、
不合格になることはありません。
明らかに自分が悪いのに
「抗議してくるなんて生意気だ!」
みたいに考えて、評価に手を加える
面接官は失格です。
そんな面接官に気に入られてまで
入社したいと思いますか?
採用面接では面接官と候補者は
対等であるというのが前提です。
お互い言いたいことを素直に
言いあうことこそが、お互いが
納得する採用につながるために
欠かせないことです。