この連載は、「採用する側」「採用される側」で
豊富な「ハイブリッド」経験を持つ私が、
いずれかの立場で「した」「された」質問に
ついて実例を挙げ、その質問意図と回答に
ついて解説していきます。
第2回は「された質問」で
「あなたの強みと弱みは?」
です。
質問意図(予想):
この候補者が入社したら
担当してもらいたい業務に
適性があるかどうかを知りたい。
続く質問:
「どうしてそう思うのですか?」
「(その強みは)当社で活かせると思いますか?」
「(その弱みを)克服するには?」
「周囲の人の意見はどうだと思いますか?」
「誰かに指摘されたことはありますか?」
「他にありますか?」
私の回答:
強みは「勉強熱心なこと」で
弱みは「執着心がないこと」です。
強みと弱みはセットで質問される
ことがほとんどです。
山があれば谷があるように、
なにかに強みがあればその分だけ、
弱みもあるからです。
しかし、仕事は強みによって
行われるもので、弱みの部分で
行うものではありません。
たとえ弱みがあったとしても
組織は個人の弱みを弱みでなくする
ために存在します。
また、弱みを克服して良いことが
あるのは学校のテストだけです。
40点しか取れなかった教科を
80点に上げるほうが、もともと
80点取っていた教科を100点に
するよりも点数が伸びるからです。
仕事上の強みはテストの点数と違い
上限なく伸ばしていくことができますし、
弱みを克服するよりも簡単なものです。
したがって、弱みを質問することには
あまり意味はないように思います。
単なるバランス取りか、本人が弱みだと
言っていることが、入社後に主に担当する
ことになる業務遂行に必要なことだったら
困るから、質問しているのでしょう。
この質問には、あまり正直にならず
2番目か3番目の弱みを言って、
あまりマイナスに評価されないように
うまくかわすほうがベターだと思います。