この連載では、面接官として私が
実際に候補者からされた質問の中で
「そんな質問してどうするのかな?」
「意図がよくわからないな」と感じたもの
ベスト5を発表します。
第5位は
「残業時間はどのくらいですか?」
です。
この質問を受けての第一感は
「それはあなたの能力次第です」
なのですが・・・
今の社会が急激に、働き方改革による
残業時間の抑制や、フレックスタイム、
在宅勤務などに見られる勤務形態の
多様化など「ワークライフバランス」が
重要視されてきている中、
答えないわけにはいかない質問です。
想定問答集に在る質問にすぎない
この質問は、面接官側も事前に
「来るだろうな」と想定できる質問です。
なにが言いたいかと言うと、つまりは
「スキのない答えが用意されている」
ということです。
つまり、ここで具体的な残業時間の
「数字」が聞けたり、社内の勤務実態に
ついて具体的な話が聞けたとしても、
それが真実を映しているとは到底、
言いがたいでしょう。
どうせ質問するなら・・・
働きすぎの是正がようやく社会全体で
議論され、厳しい視線が向けられ始めた
のはいいことです。
相変わらず繰り返される過労死問題、
ブラック企業に代表される社員の
使い捨て問題などは元々ありました。
遅きに失したくらいです。
企業自身も働き方改革に真剣に
取り組み、働きやすく魅力的な
職場を作らないと、この人手不足の
中で優秀な人を確保できないことに
気づき始めました。
なんらかの「働き方改革」へ取り組み
始めている企業も多いはずです。
どうせ質問するなら、働き方改革への
具体的な取り組み内容とスケジュールを
質問することのほうがずっと有効です。