この連載は
「ヘタくそ」な面接事例と
その理由をカンタンに述べます。
第16回
「減点法である」
あらさがし
採用面接官と候補者は本来、
敵同士ではありません。
少なくとも「この会社に入りたい」と
考えて履歴書を提出し、それを見て
「会いたい」と考えたからこそ
面接に呼んでいるわけですから。
しかし、採用面接が始まると
お互いが相手の「弱み」にばかり
目を向けてしまいがちです。
採用面接官は候補者に対して
「なにかトラブルを起こして
前の会社を辞めていないか?」
「〇〇の業務経験が少ないな・・・」
「すぐに辞めたりしないか?」
などのマイナス面ばかり見る。
候補者は候補者で
「残業が多いのではないか」
「ノルマがきつかったりしないか」
など、マイナス面がないかばかり
確かめようとする。
そして、減点が積み重なり一定の
点数に達すると「アウト」にして
しまっている。
成果は強みによってあげる
20世紀を代表する経営学者
ピーター・ドラッカーは
「現実に何ごとかを成し遂げるのは
強みによってである。
弱みは何も生まない」
と言っています。
たとえ転職を繰り返していようと、
態度がでかくても、言葉遣いが
なっていなくても、候補者が持つ
強みを発揮し、活躍してくれる
なら構わないはずです。
減点していってもアウトにならない
候補者はいるかもしれませんが、
弱みがない候補者が現れることは
ありません。
弱みがより少ないことを基準にして
採用することは、へたくそな面接
「ヘタ面」です。