人事部門の生産性を向上するには Vol.6「マーケティングをする」後編


労働の生産性を向上させることが

人手不足の解消には不可欠です。

それは人事担当者も例外ではありません。

 

この連載では、

人事部門の生産性向上を目指す

ために必要なことを提言します。

 

六つ目は

「マーケティングをする」

です。

 

前編では、人事・採用担当にとって

いかにマーケティングが必要かに

ついて書きました。

 

後編は、実際に人事・採用担当者が

マーケティングをする方法について

です。

 

顧客にたずねよ

 

採用活動は人事・採用担当者に

とって大きな負担になっています。

それは昨今の人材難で、より拍車が

かかっているのではないでしょうか?

 

応募が集まりにくい、面接に

来てくれることも少ない、

入社に至るまで大変な思いを

する、などの悩みは尽きない

でしょう。

 

しかし、連絡先が手元にあり、

面接などで実際に会い、

話をする機会があるのです。

 

顧客は誰で、どこにいて、どんな

商品が欲しいのか。

これらの情報を得るための

唯一の方法は「顧客にたずねる」

ことだけです。

 

つまり、マーケティングの

ために必要な手段は揃っている。

この機会を活用できるかどうかは

「実行する気があるか」だけで

あると言えます。

 

応募して面接に来た候補者に

「なぜ当社に応募してきたのか」

「なぜ他社ではないのか」

「当社の印象はどう変わったか」

「受付の対応はどうだったか」

をたずねること。

 

入社を決めた候補者に

「なぜ当社に決めたのか」

「他社はどんなオファーをしてきたか」

「採用プロセスはどうだったか」

をたずねること。

 

これらの質問を臆することなく

全員にして、できるだけ多くの

「声」を集めていくことです。

 

ノンカスタマーの声が重要

 

そして、特に重要なのが

入社しなかった候補者です。

つまりマーケティングで言う

ところのノンカスタマーの声です。

 

「なぜ入社しなかったのか」

「当社のどこが悪かったのか」

「友人知人に当社を勧めるか」

「それはなぜか」

を必ずたずねることです。

 

かつて所属していた組織の

人事・採用部門の同僚が

「そんなことを質問しても

正直な、本当の答えが返ってくる

はずはない」と拒否したことが

ありました。

 

それは間違っています。

 

採用活動を通じて候補者としっかり

とした関係を築けていれば、たとえ

そのよう質問をしたとしても

誠実に答えてくれます。

 

それができていなかったために、

正直な本当の答えが返ってくるのが

怖いのです。もしかしたら、自分の

対応が悪かったせいだと言われる

かもしれないという恐れです。

 

マーケティングの結果、想定していた

こととは違う意見が集まることを

恐れてはいけません。

集まった意見を拒否することは

なおさらいけません。

 

これらの質問をして明らかに

なったことをもとに、適切な

採用プロセスを築くこと。

 

そうすれば、時間も費用も格段に

少なくしたうえで効果的な

採用活動ができる。

 

ドラッカーが言うように

販売活動を不要にする」

ことだって可能です。

 

もしマーケティングがうまくいって、

顧客=応募者のことがよくわかれば

採用活動を改善し、うまくいけば

求人を出すことすら不要になること

だって夢ではありません。