採用活動のIs that True(本当にそう)? 第7回「好き嫌いで採用してはいけない」


採用活動に関わる全ての人が

なかば常識と思っていることに

「本当にそう?」「もしも?」と

問いかけ、考えてみるシリーズ。

 

第7回は

「好き嫌いで採用してはいけない」

です。

 

「誰にでも欠点はある。その欠点を

欠点でなくするように、お互い

助け合って仕事をしていくのが

組織というものだ」

 

「人が仕事をするのはその能力に

よるもので、性格や人格ではない」

 

これらの考え方によれば、単なる

好き嫌いで採用するかしないかを

判断するのは間違っているように

思います。

 

好き嫌いで決めるのは主観的な

基準によって決めるということ。

不公平であり、もっと客観的な

基準で採用をすべきだという

意見が正論にも思えます。

 

しかし、本当にそうでしょうか?

 

最難関とされる宇宙飛行士の採用試験。

その最終段階では、現役の宇宙飛行士に

よる候補者の面接が行われます。

 

そこでの判断基準は「好き嫌い」の

一点だけ!

 

お互いに命を預けることになる「同僚」

として、その人物を好きかどうかだけを

見ているのです。

 

そこに理屈はありません。

その人が持つ雰囲気、話し方、

言葉の選択、声のトーン。

良いか悪いかではなく

好きか嫌いかしかないのです。

 

私が人事部員になりたてのころ、

部長に言われた一言があります。

 

「面接では、その人と結婚できるか

どうかで判断すればいい」

 

候補者が同性の場合は

「その人と親友になれそうか」

で考えればいいでしょう。

 

結婚相手にしても親友にしても

「なぜか理由はわからないけど

好きになれない」なら、そういう

関係にはなれないでしょう。

 

宇宙飛行士のように命を預ける

というほど大げさではないですが、

一緒に働くことになる同僚は

好ましい人であったほうが

いい仕事ができる。

 

いくら能力があり優れた人物でも

好きになれない人とは一緒に

働きたくないですよね。

 

好き嫌いという基準も

立派な採用基準です。

 


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