この連載は、「採用する側」「採用される側」で
豊富な「ハイブリッド」経験を持つ私が、
いずれかの立場で「した」「された」質問に
ついて実例を挙げ、その質問意図と回答に
ついて解説していきます。
第7回は「された質問」で
「あなたを採用すると当社に
どんなメリットがありますか?」
です。
質問意図(予想):
形は違えど、候補者の強みを
尋ねる質問です。
続く質問:
「なぜそう思うのですか?」
「逆に、デメリットはありますか?」
「ほかにありますか?」
わたしならこう回答する:
私には上場企業から外資系企業まで
5社での勤務経験があり、様々な
シチュエーションに対応してきた
実績があります。どんな環境でも
一定の成果を出せる柔軟性が
御社のお役に立てると考えます。
この質問は、ストレートに答えようと
するとなかなかの無茶ブリになります。
候補者が貢献できる成果が企業が求める
ものとは一致しなかったら、メリットとは
考えてもらえないからです。
男性にやさしさを一番に求めている女性に、
「自分は金持ちだ」といくらアピールしても
響かないのと同じです。
企業の内情はなかなか外部からは
見えにくい。候補者側からは、それを
予想した上で、自分の持っているスキルや
能力のうちで、当てはまりそうなものに
ついて話すより他にないですね。
当たらなかったら仕方がないと、割り切る
しかない質問です。採用面接はお互いが
提供できる条件のマッチングの場です。
マッチしないこともありますから、
気にしないことです。
それはそれで採用面接の目的は
果たされたことになります。