採用面接では、複数の候補者のうち
誰を採用すべきかに迷うことがあります。
この連載では、甲乙つけがたいのではなく
「一長一短がある」場合について考えます。
第4回は
「スキルは劣るがすぐ入社可能
VS
スキルは高いが入社まで数カ月」
在職のまま転職先を探す候補者は、
転職先が決まってから職場に
退職を申し出ることになります。
通常は引継ぎは一カ月程度で済む
とは思うのですが、長い場合は
入社が数か月後になるという
候補者もいます。
それを待てるかどうかにすべては
かかってきますが、問題は他にも。
現職の上司に慰留され、
転職そのものを止めてしまう
というリスクです。
一カ月くらいなら退職の決心がゆらぐ
事は少ないでしょうが、数カ月となると
心境にも変化が出てくるかもしれない。
さらに、あまりないことだと思いたいですが、
その数か月の間、密かに転職活動を
続けていて、もっと条件のいい転職先を
見つけそっちの会社に転職してしまう
ことだってあるかもしれない。
社内の事情でどうしてもすぐに人が欲しい
場合は、入社が数か月後になるというのは
あまりにも長い。
しかもこのような自分勝手な行動を起こす
内定者がいないとも限らない。
そう考えるなら、多少スキルは劣っても、
すぐに入社できるという人を選ぶぼうが
無難かもしれません。
内定者の言い分ばかりを聞かないことです。
「事情はわかるが、もう少し早く入社する
方法はないか?」と迫ってみましょう。
あなたの会社に転職したいという候補者なら、
たとえ期間の短縮は結果的には無理だったと
しても、現職と交渉するでしょう。
そうする様子もなくあくまで数か月先を
主張するなら、ひょっとしたらあなたの
会社の内定は「キープ」「滑り止め」に
過ぎないかもしれません。