この連載では
「中小企業・小規模事業者が
どうやって人手不足に対応するのか」
について考えていきます。
そのための解決方法として
昨日の記事・イントロダクションで
下記の4つを提案しました。
人材不足に対処する方法
〇退職者を出さない
〇徹底した省力化・効率化
〇他が狙わない層へのアプローチ
〇採用力、採用ブランドの強化
この中から、まずは
「退職者を出さない仕組みづくり」
を提案したいと思います。
採用しないに超したことはない
人材採用には避けられないリスクが
あります。
どんなに細心の注意を払って
採用しても、
「なぜこんなやつを採用して
しまったんだろう」
と後悔するような採用を、
完全に排除する方法はありません。
周囲に迷惑をかけ、サボり、
盗みをやらかす。そのくせ、
口を開けば権利を主張すること
だけは一人前の、
使い物にならない社員。
そんな社員を採用したくなければ、
その唯一の方法は
「新たに人を採用しないこと」
だけです。
まったく人を採用することなく
事業を続けることができるなら、
それに超したことはありませんが、
現実的には不可能なこと。
人材不足に悩みたくなければ、
退職者をできるだけ出すことなく
人材採用をする機会をできるだけ
抑えることがなによりも重要です。
退職する理由を本人から聞き出す
退職者がなぜ出てしまうのか。
多くの理由がありますが、たいていの場合、
社員本人の資質に問題があるのではなく、
企業側の体制に問題があることが多い。
わが社には何の問題もないと考えている
経営者の方はいないと思いますが、
体制上の不備とは具体的にはなんなのか、
自分ではなかなか気づけないものです。
そのためには、実際に退職してしまう
社員に尋ねるより他に方法はありません。
退職者には必ずヒアリングを実施する
などして「退職する本当の理由」を確認
してください。
自分が聞いても答えてもらえないと思う
のであれば、総務担当者など別の人に
お願いしましょう。
外部の業者で、退職者にヒアリングをして
結果報告をしてくれるところもあります。
ともかく、社員が退職していく理由を知る
ことから始めましょう。
どこが悪いのかわからなければ、どんな
名医も治療のしようがないですから。