この連載は
主に求人広告で見るフレーズで
「たわごと」と言えるものを
その理由とともに紹介します。
第6回
「面接確約オファー」
一見すれば魅力的だが・・・
求人サイトに登録していると
企業から直接「面接確約」の
オファーメールが届くことが
あります。
応募してもなかなか面接に
たどりつけない求職者から
すれば魅力的です。
それほど転職に積極的でなく、
求人サイトに登録しているだけの
人でも「面接が確約されてるなら
応募してみようか」という気に
なるかもしれません。
求人を出しても応募がなく、
こちらからアプローチするしか
ない企業にとっても、多少は
お金を出してでも使いたい
サービスなのでしょう。
しかし、本当に採用したいなら
もっとお金を出してヘッドハンティング
するぐらいのことをしたほうがいい。
求人サイトで仕事を探している人の
中から探すよりも、ヘッドハンターが
持つ「優良リスト」にアクセスしたほうが
確実です。
誤解を恐れずに言えば、採用にそこまでの
お金を出す気はない企業にとって、
使い勝手がいいサービスでではある、
と言えるでしょう。
担当者のアリバイ作り?
しかし、状況はもっと悪い
かもしれません。
採用担当者も営業担当と同じく
「数字」を持っています。
採用できた数はもちろん、その
前段階である応募数、面接数、
内定数などの数字です。
求人広告を出しても応募がないよりは、
同じお金を使って「面接確約オファー」
を出せば、応募数も面接数も両方
稼ぐことができます。
応募があって面接もしていれば、
たとえ採用できなくても、運悪く
結果にはつながらなかっただけで
「仕事はした」と言い訳はできます。
面接確約オファーは、採用担当者の
アリバイ作りに一役買っているだけ
なのかもしれません。