人材採用をするのに欠かせない
「不可欠な要素」がいくつか
存在します。
この連載では、もしそれができない
としたら、他にどんなアプローチが
可能かを考えます。
今回は
採用担当がいなかったら
の中編です。
前編では採用専任担当者はおらず
人事担当者がいるだけであること。
そして、人事担当にとって採用業務は
割に合わない、ということまで
書きました。
今回の中編は、採用業務が
割に合わない理由です。
採用業務は報われない仕事
なぜなら・・・
採用がうまくいっても手柄に
しづらく、失敗した時には
責められやすいからです。
採用の成功失敗をどんな基準で
判断するかにもよりますが、
単純に採用予定数を満たしたか
どうかで判断するとしたら・・・
それは「採用環境」にかなり
左右されてしまいます。
人材難であるか人余りであるかという
社会全体の問題もさることながら。
組織自体の知名度や人気がないために
応募が集まらない、採用できないのは
採用担当の力だけで、すぐにどうにか
できることではありません。
もっと根本的に、組織の在り方から
解決していかなければならないこと。
しかし、そう認識されることは
少なく、採用業務のやり方がまずい
せいだ、と決めつけられて終わり。
済まされてしまいやすい。
さらに、今の時代はさすがに少ない
とは思いますが、採用にお金を
かけたくない、コストだと考える
経営陣も多く、予算も人員も
がなかなか増やしてもらえない。
そして極めつけが、採用した人が
すぐ辞めてしまったり
問題を起こした場合です。
「採用したのはだれだ!」となり、
責任をなすり付けられやすい。
逆に実績をあげたときは、
その上司が評価される
ことが多く、採用担当者が
ふさわしい人材を採用した
結果であるとは考えられにくい。
いずれにしても、採用担当が
評価されることは少ない。
報われない。
時間と手間をかけてやりたい
業務ではなく、どちらかというと
人事担当としての使命感で
何とか遂行されている
というのが実態です。
では、ヒト、モノ、カネもない状況で
人事担当者が誇りを持ち、そしてあげた
成果によって報われるようにするには
どうやればいいのでしょうか?
後編ではそれについて書きます。