人材採用の「もしも」 Vol.5「書類選考をしない」中編


人材採用をするのに欠かせない

「不可欠な要素」ともいえる

プロセスがいくつか存在します。

 

この連載では、もしそれができない

としたら、他にどんなアプローチが

可能かを考えます。

 

今回は

もし書類選考をしないなら

を考えます。

 

前編では、候補者が提出してくる

レジュメ(履歴書・職務経歴書)を

信用してはいけないこと。

それゆえに、書類選考に時間を

かけるべきではないことを

書きました。

 

中編では、では書類選考を

しないのなら、どうやって面接に

進める候補者を選定するのか

ついて書きたいと思います。

 

「動画選考」を導入する

 

人が人を判断する時に頼りにする

情報は、見た目55%、口調38%と

ほとんとが外見です。

 

話の内容が貢献しているのは

たった7%に過ぎない

と言われます。

 

つまり、面接に呼んで直接会った

時に得られる情報こそが、本人の

ことを雄弁に物語るということ。

 

ならば、それを書類選考段階で

行わない手はありません。

 

初めて動く姿を見るのが面接で

なければならないという

決まりはどこにもない。

 

自己紹介やこれまでの経歴を

2~3分で話す様子を撮影した動画を

提出してもらいましょう。

 

それが無理なら、スカイプなどを

使ってオンラインで

「スクリーニング面談」を数分だけ

行うというのでもいい。

 

とにかく、写真と書類という「静止画」

判断することからは卒業することを

検討すべきです。

 

「インスタ映え」が流行語になったように

静止画は工夫次第で「映えさせる」ことが

可能です。

 

レジュメ(履歴書・職務経歴書)は

静止画です。だから「映えさせる」

ことができてしまう。

 

書類に書かれている内容はもちろん、

貼られている写真も

候補者が事前に、入念に準備した、

「自分を良く見せるため」に

推敲された書類と、プロカメラマンや

アプリによって「盛られた」写真。

 

「映えた」ものを見て判断することは

極めて危険ではないでしょうか?

 

導入するためには

 

これだけ動画サイトが活況で、

スマホ1つで動画を撮影できるため、

動画選考に必要な環境は整っています。

 

以前に比べ、応募者に過度な負担を

かけることではないでしょう。

 

むしろ個人情報の問題だの

セキュリティの問題だののほうが

導入に際してのハードルとしては

高いのかもしれない。

 

加えて、日本では、現時点ではそれほど

問題にはならないことかもしれませんが。

アメリカでは人種差別問題が意識され、

レジュメに名前や顔写真すらない。

純粋にスキルと経歴だけで判断する

ための処置です。

 

日本では人種差別とは言われなくとも、

動画選考を行えば「見た目」だけで

判断していると批判される可能性はある。

 

しかし、この「動画選考」の本当の

狙いは応募に少しだけ手間がかかる

ようにすること。それも心理的に。

 

後編では、なぜ応募に手間がかかるように

する必要があるのかについて書きたい。

 


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