労働の生産性を向上させることが
人手不足の解消には不可欠です。
それは人事担当者も例外ではありません。
この連載では、
人事部門の生産性向上を目指す
ために必要なことを提言します。
二つ目は
「必要不急の仕事に取り組む」
です。
前編では、多くの人がいかに
必要かつ緊急の仕事に
追われているか。
特に人事担当者が担当する仕事は
スケジュールが厳格だという
ことについて書きました。
中編では、必要だが急ぎではない
「必要不急」の仕事に取り組めない
理由について書きました。
後編では、「必要不急」の仕事に
取り組む方法についてです。
自分がやるべきでない仕事を
宣言する
前編でも書きましたが、人事部門には
スケジュールが厳格ではあるが、
やり方さえ覚えればあとは
繰り返し、ルーティンになる
仕事も多くあります。
その仕事は、何年も担当し続けるべき
仕事ではないし、もっといえば、
社内で抱え続ける必要さえない
ものであることも多い。
つまり、専門にしている会社に
アウトソーシングしてしまう
ことが比較的簡単です。
アウトソーシングすれば確かに
委託費用としてお金が掛かります。
それは目立ち、コストとして認識
しやすいため、難色を示される
ことも多い。
しかし考えてみてほしい。
そのために雇われ給料を支払われて
いる人がいるのなら、その業務を
処理するためにお金がかかって
いるという点では同じこと。
必要緊急ではあるものの、それは
組織内の人が担当して処理すべき
業務なのかどうかを見極める
ことが必要です。
そしてそれは、その業務を担当
している本人が声をあげるしか
周囲に認識されることはない。
声をあげるのです。
これは自分がやるべき仕事
ではないと。
自分がやるべき仕事はもっと
ほかにあると。
コンフォートゾーンから脱出する
多くの人が、必要だが急ぎではない
「必要不急」の仕事に取り組む
ことをしていません。
それは、自分がやるべき仕事では
ないが、やり方を覚え難なくできる
仕事を抱え続けているからです。
その仕事をしている限り、確かに
コンフォートゾーン、安心できる
領域内で仕事ができます。
しかし、成果が上がる仕事は
コンフォートゾーンの外にしか
ありません。
すでにやり方を覚え、難なくできる
ようになった仕事は誰かに任せ、
チャレンジングな仕事に身を投じて
こそ、成果も上がるし成長します。
必要不急の仕事をするとは、そういう
ことなのです。
まずは、今担当している業務が
本当に自分がやるべき仕事なのか?
それを判断するために問いかけて
欲しいのは
「今やっていなかったとして、
もう一度その仕事をやるかどうか」
答えがNOなら、その仕事はあなたの
元から去ってもらうべき仕事です。