採用面接では、複数の候補者のうち
誰を採用すべきかに迷うことがあります。
この連載では、甲乙つけがたいのではなく
「一長一短がある」場合について考えます。
第3回は
「スキル高いが転職も多い
VS
スキル低いが転職は初めて」
新卒で入社した会社でずっと働く
のではなく、自分の成長のため
次々と職場を変えていくという
人が増えつつあります。
30代ともなれば半数以上が
一度は転職を経験している時代。
転職経験のない人が逆に評価されない
時代が来るかもしれません。
転職がいまだ評価されない理由
しかし、多くの面接官の頭の中は
「転職多い」=「本人に問題あり」=
「我慢できない人」=「すぐ辞めてしまう」
という図式ができあがっています。
どうせすぐ辞めてしまうような人よりも、
多少能力は落ちてもその危険が低い人を
採用したい。なぜなら・・・
面接官は、自分が採用した人が
すぐに辞めてしまって、社内での
自分の評価を落とすようなことは
避けたいと思うからです。
もちろん、退職したのはその人を選んだ
面接官のせいではないでしょう。
しかし、わざわざ転職回数の多い人を
採用してそうなったのと、これが初めての
転職だった人とでは、社内の受け止め
方は違ってきます。
「ああ、やっぱりこうなったか!
なんであんな人をわざわざ採用
したんだよ?」
過去何度も退職経験がある人には、
いわば「前科」があるわけです。
たとえ高いスキルを持っているからと
いって、それを超えて採用することは
面接官にとってもリスクなわけです。
スキルも高くて転職回数も少ない人
が理想的なのはわかりますが、
中途採用に限らず採用はリスクです。
取ることができるリスクはなにか、
を十分に検討することが重要でしょう。