この連載では、採用活動に関して
重視すべき方針や考え方についての
キーワードを、「いろは」ならぬ
「ABC」に絡めて取り上げ、
解説していきます。
第50回は
「X-person」
です。
理想の人物像
この記事を書いているのは
2017年10月下旬ですが、
最近、とある人材サービス会社の
コマーシャルが気になってます。
そのキャッチフレーズが
「条件は、今よりいい会社。以上」
・・・違和感を感じませんか?
あまりに曖昧すぎて、もし
求職者がこんなことを考えて
転職先を探しているとしたら、
きっと「今よりいい会社」は
見つからないでしょう。
なぜなら、はっきりとした
「転職する目的」がない
からです。
頂上がどこかもわからず、
しかも頂上を目指さずに
登山を始めるようなもの。
ルートもわからず、必要な装備も
わからず、どれくらいの体力が
必要なのかもわからない。
遭難確実です。
採用する側にも同じことが
言えます。
どんな人を採用したいのか
という「理想の人物像」を
具体的に描けていない。
「とにかく優秀な人」
「カンタンに辞めない人」
あいまい過ぎます。
理想の人物像、まだ見ぬ
「X-person」を
詳細まで定義することなしに
採用はうまくいきません。
採用できるとしたら
「今よりいい会社」を
曖昧に探し求めて
さまよっているだけの、
働く理由も持たず、意識の低い
「あいまいな」人だけでしょう。