この連載では、ベストセラー
「LIFE SHIFT」が提唱する
人生100年時代に
「組織が人材を採用する」
ことはどのように変わって
いくか、について考えます。
第10回は
「パラレルキャリアの意味とは?」
です。
副業とは全然違う概念
パラレルキャリアとは
著名な経営学者・ドラッカーが
提唱した概念です。
人生のある時点からは、組織に
頼ることなく生きていけるように
なることを考えるべきだとします。
そのための準備として本業とは別の
仕事を持ち、本業がダメになった
場合に備えておくことを指します。
採用現場でも、本業を持っている
人を採用することを考えるべき
時期に来ています。
働く人を自分の組織だけで
囲い込もうという発想自体を
考え直さなくてはなりません。
しかし、パラレルキャリア志向の
人ならまだしも、副業をしようと
する人のことは、大して考慮に
入れなくてもいいでしょう。
なぜなら、パラレルキャリアは
人生全体という流れの中で
考えられ、本業の代わりをする
ことが可能であるのに対し
副業は「一次的なもの」だから
です。
本業とは異なる仕事を行うと
いう点ではパラレルキャリアと
副業は同じです。
異なる点は、パラレルキャリアは
なんらかの点で本業とかかわりの
ある仕事であるということです。
パラレルキャリアで学んだことを
本業で活かす、またはその逆も。
その点で相乗効果がみられるもの
なのですが、副業にはそれがない。
いま、多くの組織や企業で副業が
解禁されています。
サラリーマンでも、たった1枚の
給与明細に頼ることなく、つまり
会社からの給料だけで生活する
のではなく、堂々と「別の収入」
を持てるようになったのです。
そんなサラリーマンの背中を押そうと
「お小遣い稼ぎ」「副業の始め方」
という言葉が入ったセミナーは
活況のようです。
中には「パラレルキャリア」
という言葉を使っている
セミナーもあります。
これは意味合いが違います。
一時のお小遣い稼ぎ程度の
副業がパラレルキャリアには
なりえません。
パラレルキャリアはもっと
長いスパンで見るもので、
ボランティア活動も含み
お金のためにだけやること
ではないのです。
複数の収入源を持つことが
パラレルキャリアではない。
まして人生100年時代ともなれば
長い目でみたキャリア形成が必要に
なります。
そのことに一時の小遣い稼ぎ程度の
副業が役割を果たせるはずがない。
本業に支障をきたすような副業なら
百害あって一利なし、です。
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