「本を読まない」ーー
もちろんまったく読まないわけ
ではありません。
「最初から最後まで」
「一字一句まで」
は読まない、という意味です。
必要な情報だけを取り出す
200ページぐらいの新書でも
最初から最後まで一字一句まで
全部読めば2-3時間かかるでしょう。
日々の仕事や生活に忙しい方なら、
これだけの時間を確保することも
難しく、細切れ時間に読み進め、
このペースだと月に数冊読むのが
せいぜいではないでしょうか。
逆説的ですが、読書会では、
ほぼ本を読みません。
話す時間のほうが長いくらいです。
それもディスカッションではなく
ダイアログです。
本を読むというよりは
「本を読む目的を明確にして
その目的達成のために必要な
情報だけを取り出すプロセス」
だと言えます。
本の8割~9割は論点に肉付けするための
具体的なエピソードや繰り返しであり、
本当に必要な部分は4%-11%だと
言われています。
その部分だけを読めば、その本が
「言いたいこと」を把握することは
不可能ではないのです。
だからこそ、読書会で必要なところ
だけを読むプロセスをふんでいけば
「自分にとって必要な情報を取り出す」
ことが可能になるのです。
組織内でも、この考え方は応用できます。
本当に必要な書類や会議は何か。
会議において本当に取り上げるべき
議題は何か。
相談や報告が必要なことは何か。
これを真剣に考えて、読書会の
本の読み方のように、思い切って
「バッサリ捨てる」こと。
そうすれば、組織にとって本当に
必要な活動だけに集中することが
習慣になるでしょう。