あなたの会社の求人が「既読スルー」される理由 第5回「やたらと『残業少・休み多』を強調する」
「職場に何を求めるか」は人それぞれではありますが、
あまりに「休日の多さ」や「残業の少なさ」ばかりを
強調する求人には「他に言うことはないのか?」と違和感を
感じるのが通常ではないでしょうか。
サカマキ HRE Works 代表 中小企業診断士・酒巻秀宜
新規顧客開拓営業と総務人事の「両利き」ハイブリッドな知恵と経験から、売上につながる組織作りを推進する「月20万円~で活用できる人事課長」
「職場に何を求めるか」は人それぞれではありますが、
あまりに「休日の多さ」や「残業の少なさ」ばかりを
強調する求人には「他に言うことはないのか?」と違和感を
感じるのが通常ではないでしょうか。
転職サイトの登録者には日々たくさんの「オファーメール」が来ていることでしょう。
企業側からの直接のアプローチなのですから本来ならうれしいことのはずですが、
メールを開いたとたんに落胆する・・・
そんなオファーを送っていませんか?
2017年現在の超売り手市場のなか、「未経験OK」求人が増えています。
しかし、応募する側から見るとほぼ信用されません。
経験者が応募して来たら負けると分かっているからです。
応募条件を下げて応募数を集めようとすることが、果たしてそれほど
意味のあることなのでしょうか?
求人には仕事内容を必ず記載しますが、それが
あまりに幅広い内容だと焦点がぼけます。
求職者側から見れば「結局どんな仕事をするのかわからない」
という印象を持ってしまいます。
求人にはできるだけ良いことを書いて、応募をできるだけ
集めたいという気持ちが働くのは自然なことです。
しかし、「悪い部分」も同じくらい書いて求職者の
判断材料をできるだけバランスよく提供するという
考え方が必要です。
一番大変な仕事は人には一番「言えないこと」でもあります。
それを質問したところで、これから就こうとしている仕事の
「本当のところ」をうかがい知るには役立たないでしょう。
ストレートに自分の想いをぶつけることでしか、本当のところは知り得ない。
求める人物像は募集要項にも当然書いてあるのですが、
理想像に近いものになっています。
そんな人はどこを探してもいないことは面接官もわかっています。
これだけは譲れない「絶対防衛線」を満たしていれば採用対象に
なるので、その点を確認することのほうが重要です。
自分の後任を採用するなら、それは縮小再生産になってしまいます。
組織のことを考えるなら、自分のライバルかそれ以上の拡大再生産に
つながることを考えるべきです。
採用担当者は内定者が入社するまでは安心できません。
当日になって入社してこないという悪夢だってあり得ます。
転職は内定者にとっても人生が掛かっているので、多少は
自分勝手な行動をすることも考慮しておくべきです。
転職回数が多いことが前向きに評価されることは少ない。
本人にとっては必要に迫られてのことであっても、
なかなか他人から見て理解できることじゃない。
消せない過去、背負い続ける十字架。
そのことは面接官をたじろがせるには十分です。