この連載では、採用活動に関して
重視すべき方針や考え方についての
キーワードを、「いろは」ならぬ
「ABC」に絡めて取り上げ、
解説していきます。
第49回は
「X-Day」
です。
その日は突然やってくる?
周囲から見れば、ある人が退職を
申し出ることは突然のように
見えることでしょう。
しかし、本人にとっては
かなり前から考え、そして
周到に準備をした結うえでの
ことであるのがほとんどです。
たとえ上司から慰留されても、
もはや考えを変えることはない。
すでに次の働き口も
決めている。それに、
今の職場に対しては
とっくの昔に見切りを
つけているからです。
誰かが退職を考えていて、
具体的な行動にまで移しているのに、
そのことに気付かなかったのは
周囲の人が鈍感なだけ。
注意深く観察していれば、
多くの場合はそうだと
分かるものです。
昔とは違い、転職が珍しいこと
ではない時代です。
しかも、今はどこも人を欲し
がっています。
仕事を変わるのは難しいこと
ではなくなってきています。
そのような状況を理解せず
「辞めるられるはずがない」
と考えているとしたら、
それは楽観的にすぎる。
いつ辞められるかわからない。
防止するために打てる手は
すべて打とう。
その覚悟こそが必要です。
退職を申し出てくる社員が
出たら、できることはその
理由を根掘り葉掘り質問
することだけです。
その職場に蔓延する
「人が辞めたくなる理由」は
突き止めることができる
かもしれません。