採用面接の「七不思議」第7回 「急に音信不通になる候補者」
突然音信不通になる候補者が一定数存在します。
本人にとって何の得にもならないのに、
なぜそんな行動に出るのでしょうか。
サカマキ HRE Works 代表 中小企業診断士・酒巻秀宜
新規顧客開拓営業と総務人事の「両利き」ハイブリッドな知恵と経験から、売上につながる組織作りを推進する「月20万円~で活用できる人事課長」
突然音信不通になる候補者が一定数存在します。
本人にとって何の得にもならないのに、
なぜそんな行動に出るのでしょうか。
面接に行く会社のことをほとんど何も知らずに
そこに座っている候補者は案外多い。
そんな人たちを私は「くれくれさん」と名付けました。
候補者から面接内容に関してクレームが来るときは、
100%の確率で「面接が終わった後」です。
不満があるのなら、面接中に直接言ってほしいのですが、
そんな経験は一度もありません。
強みと弱みはセットで質問されることがほとんどです。
しかし、セットで質問しないとフェアじゃないという
理由なら、意味はほとんどない。
採用面接の結果通知は通常、一週間くらいで伝えると
言われることが多いです。まるで判を押したように。
それにはそれなりの理由があるのです。
不採用通知の主流はいわゆる「お祈りメール」です。
受け取る側としては不採用の理由もなにもなく、
冷たい対応としか映りませんが、
企業側からすれば仕方のない事情があるのです。
退職理由を質問するのは通過儀礼みたいなものなので、
候補者も回答を用意して面接に臨んでいます。
しかも前向きな理由にお化粧されています。
そんなことは百も承知なのですが・・・
一番大変な仕事は人には一番「言えないこと」でもあります。
それを質問したところで、これから就こうとしている仕事の
「本当のところ」をうかがい知るには役立たないでしょう。
ストレートに自分の想いをぶつけることでしか、本当のところは知り得ない。
求める人物像は募集要項にも当然書いてあるのですが、
理想像に近いものになっています。
そんな人はどこを探してもいないことは面接官もわかっています。
これだけは譲れない「絶対防衛線」を満たしていれば採用対象に
なるので、その点を確認することのほうが重要です。
どんな研修精度があるかを質問する人は
受け身であるという印象を与えてしまいます。
自分に必要なことは自分でお金を出してでも
学びに行く。その姿勢が必要です。